真夏のグルメ祭「Midsummer Gourmet: Spice Enthusiasts」で、新たな激辛フレーバーが登場。
夏の食と言えば、多くの人はアイスクリーム、冷製サラダ、バーベキューなどを思い浮かべますが、日本ではもうひとつ特別な夏の定番があります――それは「辛い食べ物」です。セブン‑イレブンが「真夏のグルメ:スパイス愛好家向け」イベントを発表したとき、ある意味では納得でした。でも「声を奪われるほど辛い」と聞いて、これは……興味がそそられました。
「暑さ(気温)」「辛さ(スパイス)」「暑さ(日本の夏)」という三重の「熱」を感じさせるコンセプトに疑問を持つ人もいるかもしれません。しかし、日本には微量の唐辛子成分(カプサイシン)が“夏バテ”対策になるという長年の習慣があります。暑いと食欲が落ちがちですが、唐辛子をひとつまみ入れることで唾液の分泌が促され、食欲が刺激されるのです。つまり、この「三重の暑さ」にはある種の科学的根拠があるわけです。
Coherent Market Insightsによると、調味料業界は2025年から2032年にかけて大幅なCAGRで成長する見込みです。市場規模は予測期間中に拡大すると予想されており、可処分所得の増加とライフスタイルの変化が市場規模の拡大を牽引しています。
私たちは先日、セブン‑イレブンの新商品発表会に参加しました。多くの新商品は美味しそうでしたが、特に「これだ!」という驚きはありませんでした。しかし、ご飯・麺部門のチーフマーチャンダイザーである“佐藤辰也”氏が、あるカレーについて「声が出なくなるほど辛い」と説明した瞬間、その場の空気が一変しました。
その商品の名は「カシミールカレー」。インド・パキスタン料理の名店「銀座デリー」が監修し、価格は645円(約4.34米ドル)。今回のイベントで最も辛さレベルが高い「レベル3」に分類されています。
インドカレーに詳しい方にはカシミールカレーは馴染み深いかもしれませんが、銀座デリーが実際に提供しているものではなく、セブン‑イレブン店側が独自に開発した商品で、「カシミールカレー」と名付けられたのは後からのことです。店側の当初構想では「マドラスカレー」になる予定でしたが、メニュー設計時のミスで「カシミール」という名前が使われることになりました。
この“問題の激辛カレー”に挑戦したレポーターは誰か?
辛いものに強いことで知られる日本語担当記者のP.K.サンジュンです。おそらく韓国系のルーツによってか、過去に多数の強烈な刺激物を制覇した経験があり、この“怪物カレー”に挑むには最適な人物でした。
テーブルに着いたP.K.記者は、「コンビニでこれほど辛いものを食べるのは初めてだ」と感想を述べ、恐る恐るスプーンを口に運びました…。
銀座デリーとコラボしたこのカレーは確かに辛く、辛さが苦手な人には完食は難しいでしょう。一方で、単なる辛さだけでなく、苦味を帯びた風味も感じられるよう努力されており、レストランの本格バージョンと比べるには無理があるものの、コンビニカレーとして十分な再現が見られました。
残念ながら、P.K.記者が“声を失う”ほどには辛くなく、誇張か、あるいは佐藤氏の「辛さ管理」が甘かったのかもしれません。ただし、銀座デリーの味を再現しようという並々ならぬ努力が明確に感じられました。
「Midsummer Gourmet: Spice Enthusiasts」キャンペーンは数週間続く予定で、新商品のラインアップが順次登場して楽しめそうですが、「カシミールカレー」はおすすめです。ただし、念のためヨーグルトなどの辛さ対策は用意しておいたほうがいいかもしれません。

