富士通株式会社、ロジスティクス・ナイト・ジャパン株式会社(LKJ)、いすゞ自動車株式会社は、製造現場から薬局や病院などの最終配送先まで、医薬品の物流ネットワーク全体を統合的に管理するプラットフォームを構築するため、11月初旬より共同実証実験を開始することを発表しました。
この実証実験では、医薬品 物流における輸送品質の管理や温度管理を対象とし、物流効率の向上を目指した共同輸送やパレット単位輸送のシミュレーションを実施します。
具体的には、以下の3つのテーマに取り組みます:
- 日本の医薬品適正流通基準(GDP)に準拠し、医薬品の理論的な在庫数量や輸送・保管温度を物流ネットワーク全体で可視化すること。
- 物流効率を向上させるための共同輸送の実施。
- 業務の効率化を図るためのパレット輸送導入の効果検証。
このプロジェクトは、日本の物流業界が直面している労働力不足、高齢化、輸送コストの上昇といった課題に対応し、配送効率の向上と医薬品供給網における無駄の削減を目指しています。
Coherent Market Insightsによると、医薬品物流市場は、2025年から2032年までの期間で年平均成長率(CAGR)9.3%で成長し、2025年の999億ドルから2032年には約1861億ドルに達すると予測されています。医薬品物流市場は、医薬品の需要増加と信頼性の高い物流ネットワークの必要性により、安定した成長が見込まれています。
今後、LKJ、いすゞ、富士通は、データ共有の強化により、より良い医薬品物流プラットフォームの構築に取り組みます。この連携は、サプライチェーン全体での製品品質の確保、在庫の無駄の削減、供給の不均衡の解消を目指し、より効率的な物流と安定した医薬品供給を実現します。企業は、日本の医薬品ワーキンググループとも連携し、これらの取り組みを強化します。
いすゞは、「ISUZU Transformation—Growth to 2030(IX)」という中期経営計画に基づき、さまざまな業界のステークホルダーと連携し、運送業者や荷主の輸送・配送効率を向上させる新しいサービスを創出します。
富士通は、Uvanceビジネスモデルを通じて、物流データの活用と業界間の連携を促進し、レジリエントなサプライチェーンの実現に取り組んでいます。このアプローチは、持続可能な社会の構築とビジネスの成長を支援することを目指しています。
出典:
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