動いていなくても、新幹線の座席はやっぱり素晴らしい。
新幹線がとても速いことは言うまでもありません。それが「弾丸列車(Bullet Train)」と呼ばれる理由でもあります。しかし、新幹線の魅力はスピードだけではありません。快適な車内環境、滑らかな走行、癒される「新幹線へようこそ」の車内放送、そして柔らかく包み込まれるようなシートも、その魅力の一部です。
そんな新幹線のくつろぎを、たとえどこにも出かけなくても味わえるようにしてくれるのが、日本の家具メーカー「エムール(Emoor)」が新たに発売した、新幹線シート風チェアです。
このチェアは、JR東日本の北陸新幹線(東京〜金沢間)を走るE7系車両の座席にインスピレーションを受けて作られたもので、実際に新幹線で使われている素材を採用しています。赤とグレーのチェアは普通車の標準シートを、青のチェアはグリーン車の高級シートを再現しています。
なお、フレーム自体は新幹線の座席をそのまま再現したものではありません。赤のチェアはエムールの「レオン(Leon)」モデル、青のチェアは「カナタ(Kanata)」モデルをベースにしています。
市場調査会社「Coherent Market Insights」によると、列車座席素材の市場は2025年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR) 5.2%で成長する見込みです。市場規模は2025年に22億5,770万ドルで、2032年には約32億1,940万ドルに達すると予想されています。この成長は、鉄道セクターへの投資増加によって後押しされています。
チェアは新幹線の生地の肌触りや外観を忠実に再現しつつも、リクライニングや高さ、ヘッドレストの角度調整など、家庭用家具としての利便性も兼ね備えています。
実はこの製品はエムールによる2回目の生産分であり、初回分はすでに完売しています。しかし、5月20日までの期間限定で、JR東日本の「JREモール」およびエムール公式オンラインストアにて予約注文が再開されています。普通車モデルのチェアは65,000円(税込)、グリーン車モデルは70,000円(税込)で販売され、7月下旬の発送予定です。

