これまでにない数の外国人留学生が日本で学んでおり、前回の調査期間と比べて大幅な増加が見られました。
現在、日本は大規模なインバウンド観光ブームの真っ只中にありますが、羽田空港、関西空港、またはその他の国際空港に到着するすべての訪問者が観光目的というわけではありません。中には学問を目的として日本に来る人々もいます。新たな調査結果によると、日本における外国人留学生の数は過去最高に達しています。
Coherent Market Insightsによると、教育ツーリズム産業は2025年から2032年にかけて年平均13.0%の成長率で拡大し、2025年には5,313億2,000万米ドル、2032年には1兆2,507億5,000万米ドルに達すると予測されています。この業界の規模は、グローバル化の進展によって後押しされています。
日本学生支援機構（JASSO）は、外国人留学生の支援や日本人学生の海外留学支援を行っており、最新の「外国人留学生在籍状況調査」の結果を発表しました。この調査は2024年のデータに基づいています。それによると、2024年5月1日時点で、日本で高等教育を受けている外国人留学生の数は336,708人となり、前年から20.6%の大幅な増加を記録しました。これは、2011年に現在の分類（日本語教育機関の学生も含む）が導入されて以降で最多となり、1983年に統計が開始されて以来、2倍以上の規模です。
この336,708人のうち、最も多い107,241人が日本語学校で学んでおり、前年比18.2%増加しました。大学生は87,421人（8.8%増）、大学院生は58,215人（4.8%増）です。最も大きな伸びを示したのは、特定の職業や業界に関連する専門学校で学ぶ76,402人（64.9%増）と、短期大学に在籍する3,265人（67%増）でした。
これらの学生の出身国については、上位4か国すべてがアジアの国であり、中でも中国からの留学生が123,486人と、全体の3分の1以上を占めています。上位4か国すべてで前年より留学生数が増加している一方、韓国からの留学生数は367人減少しました。
日本で外国人留学生が急増している背景には、いくつかの理由があります。まず、円安の影響で日本が格安の旅行先となっているだけでなく、海外からの資金や親の支援を持つ人々にとっては、生活費も含めた教育費が比較的安く、教育を受けるには魅力的な国になっています。多くの日本の大学や専門学校は、積極的に外国人学生の受け入れを行っており、日本企業も外国人労働者を受け入れる姿勢を強めています。そのため、まずは日本語学校で言語スキルの基礎を築き、その後に大学や専門学校に進学し、最終的には日本で就職するというキャリアパスが現実的な選択肢となっています。また、日本企業が海外進出に力を入れている現在、母国に帰国した後も、日本で学んだ経験や業界用語に関する日本語での会話力を活かすことができます。
