東芝エレクトロニックデバイス&ストレージ株式会社(以下、東芝)は、最新世代プロセス「U-MOS11-H」を採用した100V NチャネルパワーMOSFET「TPH3R10AQM」を発表しました。この製品は、データセンターや通信基地局などで使用される産業機器の電源ラインにおけるスイッチング回路やホットスワップ回路向けに設計されています。
「TPH3R10AQM」は、最大ドレイン・ソース間オン抵抗(RDS(ON))が3.1mΩと業界最先端の性能を誇り、従来の100V製品「TPH3R70APL」に比べて16%低減しています。また、安全動作領域(SOA)を76%拡大し、線形動作モードでの使用に適しています。
さらに、ゲートスレッショルド電圧範囲が2.5Vから3.5Vであり、ゲート電圧ノイズによる誤動作のリスクを低減しています。パッケージには、業界標準のSOPアドバンス(N)パッケージを採用し、優れた実装互換性を提供します。
東芝は、電源効率を向上させる低損失MOSFETのラインアップを拡充し、機器の消費電力低減に貢献していきます。
なお、関連する市場動向として、2025年から2032年にかけて、半導体市場は年平均成長率(CAGR)8.6%で成長すると予測されています。2025年の市場規模は5,858億米ドルで、2032年には約1兆436億米ドルに達すると見込まれています。

