JAおきなわと愛媛果汁食品は、廃棄されるシークヮーサーの皮を高付加価値の食品原料へ活用する共同プロジェクトを開始しました。毎年、果汁を搾った後に約500トンのシークヮーサーの皮が廃棄されています。このプロジェクトでは、これまで廃棄されていた皮を有効活用し、さまざまな食品や飲料に使用できる食品原料へと生まれ変わらせることを目指しています。
シークヮーサーは日本・沖縄県で栽培される人気のかんきつ類です。爽やかな風味が特徴で、ノビレチンやタンゲレチンなどの天然成分を豊富に含み、健康効果が期待されています。しかし、皮には強い苦味があり、食感も硬いため、食品への利用は簡単ではありません。そのため、これまでは家畜用飼料や堆肥、または少量の健康補助食品の原料として利用されることがほとんどで、人が食べる食品原料としての活用は限られていました。
愛媛果汁食品は、約60年にわたるかんきつ加工の経験を生かし、この課題を解決しました。同社は、シークヮーサーの皮の苦味を抑えながら、爽やかなかんきつの香りと風味を維持する独自の加工技術を開発しました。この技術を活用して、製造が難しいシークヮーサーソースの開発にも成功しています。この技術革新により、シークヮーサーの皮をさまざまな食品へ活用できる可能性が広がっています。
Coherent Market Insightsによると、特殊食品原料市場 は2026年の1,200億1,000万米ドルから2033年には約1,780億8,000万米ドルへ拡大し、2026年から2033年まで年平均成長率(CAGR)5.8%で成長すると予測されています。健康志向の高まりを背景に、特殊食品原料の需要は今後も拡大すると見られています。特殊食品原料は、食品や飲料の味、食感、保存性を向上させるために、食品添加物、防腐剤、加工補助剤などとして幅広く使用されています。また、近年はクリーンラベルやオーガニック食品原料への需要も増加しています。
今回開発されたアップサイクル原料は、沖縄土産、地域の食品、ソース、ベーカリー製品、菓子類、飲料など、さまざまな食品に活用できる可能性があります。このプロジェクトは、これまで廃棄されていた資源を有効利用することで食品ロスの削減と持続可能な食品生産を支援します。また、食品メーカーに新たな事業機会を提供するとともに、沖縄県の農産物の価値向上にも貢献することが期待されています。この取り組みは、世界の**特殊食品原料市場(Specialty Food Ingredients Market)**において、持続可能でアップサイクルされた食品原料への関心が高まっていることを示しています。
出典:
ニュース:JAおきなわ

