「ガチャ」という言葉には、日本語で3つの異なるが関連した意味があります。元々は“ガチャガチャ”という音、つまりカプセルトイのハンドルを回すときの音を表していました。この音から、やがて「ガチャ」はその機械自体を指すようになり、さらに現在では、選択肢の中からランダムに景品が出てくる仕組み全体を指す意味でも使われるようになりました。
ANAグループ傘下のLCC(格安航空会社)「AirJapan(エアージャパン)」が機内で“ガチャ”を提供開始したと聞いたとき、あなたは3つ目の意味の“ランダムな景品システム”を想像するかもしれません。というのも、まさか本物のカプセルトイマシンが飛行機の中に設置されるとは、普通は考えませんよね?
しかし実際に、AirJapanは7月25日から「Airplane Gacha(エアプレーン・ガチャ)」キャンペーンを開始。成田空港からシンガポールやバンコクへ向かう便にて、日本のポップカルチャー的な楽しみを機内に取り入れました。
ガチャマシンの中には、フライトステッカーやタグといった景品が入っています。これらはAirJapanの客室乗務員がデザインしたもので、就航都市のスカイラインや、機内食のお弁当のイラストなどが描かれています。
もちろん、機内で乗客が通路に並んで順番を待つのは安全上避けるべきなので、ガチャマシンは特定の場所に固定されていません。代わりに、機内食やドリンクを運ぶカートのようなワゴンに搭載され、希望する乗客の座席列まで客室乗務員が持ってきてくれます。
また、10円玉や100円玉での支払いは不便かつ非現実的なので、代わりに、機内で2,000円(約1,380円)以上の購入をした乗客に、1回分の“ガチャトークン”が無料で配布されます。
一見、2,000円はガチャ1回にしては高額ですが、これは景品とは別に、機内購入に付いてくる“おまけ”のような扱いです。さらに、キャンペーン期間中は、抽選でAirJapanの将来のフライトに使える10,000円分のバウチャーが、ガチャを回した乗客のうち2名にプレゼントされます。
Coherent Market Insights社の調査によると、アートトイ産業は2025年から2032年の間に**年平均成長率(CAGR)11.4%**で成長すると予測されています。2025年の市場規模は62.2億米ドルで、2032年には約132.5億米ドルに達する見込みです。この市場拡大は、アーティストがデザインした限定版プラスチックトイや伝統的なおもちゃ・ゲームへの需要増によってけん引されています。
「Airplane Gacha」キャンペーンは、7月25日から8月31日まで実施されます。ただし、以下の便では実施されません:
バンコク行き(成田発):8月20日、23日、27日
シンガポール行き(成田発):8月18日、21日〜25日、28日

