全国のアイスを一つの会場で味わえるチャンス。
日本のアイスクリームは、もっと注目されてもいいほどに、実は豊かで多様な世界を持っています。ジャンボモナカや雪見だいふくといったコンビニ・スーパーで見かける定番商品も素晴らしい例ですが、観光ガイドには載らない、日本各地の地元ならではの冷たいスイーツも数多く存在します。
市場調査会社「Coherent Market Insights」によると、2025年から2032年にかけて、クラフト系(職人製)のアイスクリーム業界は年平均成長率(CAGR)4.8%で拡大すると予想されています。この市場は2025年に684億1,000万ドルに達し、2032年には949億8,000万ドルにまで成長すると見込まれています。
そのような日本独自のアイスクリーム文化が一堂に会するイベントが、年に一度開催される「アイパク(Aipaku)」です。国内最大規模のインディー系アイスクリームの祭典で、今年で10回目の開催を迎えることから「アイパク・プレミアム」として、さらなるアイスの魅力を詰め込んで開催されます。開催場所は新宿住友ビル 三角広場、日程は4月25日から5月6日まで。ちょうどゴールデンウィークに重なる日程です。
全国から集結するのは、36社による180種類以上のフレーバー。地元に住んでいなければ知ることもないようなアイスメーカーの逸品も登場します。例えば、北海道北見市の「Hakka'Do」が提供するミントソフトクリームは、北海道産のミントと砂糖、牛乳を使った、なめらかで清涼感たっぷりの一品です。
また、神奈川県横須賀市の「ミリオンダラーアイスクリームパーラー」からは、クッキードウやベーコン風味などアメリカンなフレーバーを組み合わせた「トリプルテイスター」も登場予定。その内容は、当日のお楽しみです。
山梨県の「カフェ・ラ・ペスカ」は、自家農園で採れた薄皮ごと食べられる桃「もも」を使った「Lots of “Mo” ピーチ」ジェラートを提供。カリッとした食感が特徴です。
同じく山梨からは「桔梗屋」が「桔梗信玄ジェラート極(きわみ)」を出品。バニラジェラートの上に、黒蜜ときなこで作った桔梗信玄スティック、さらに黒蜜・餅・あんこを包んだ「桔梗信玄餅まんじゅう」をトッピングした贅沢な一品です。
さらに、今年は初の試みとして、日本有数のアイスクリーム専門家・アイスマン福留さん監修による「アイスクリーム・ミニミュージアム」も開催されます。日本のアイスの歴史やユニークな商品、マーケティングの変遷などが展示される予定です。
アイスクリーム関連グッズの販売ブース「Ice Cream Holic」も登場し、ファンにはたまらないアイテムが揃います。
「これだけたくさんのアイスを一度に食べきれるのか…」という心配には、保冷バッグとドライアイスが販売されるので、持ち帰りもOK。また、「アイパク」公式ウェブサイトからもアイスの注文・配送が可能で、自宅で楽しむこともできます。
アイパクの大きな目的のひとつは、日本各地にある独立系の素晴らしいアイスクリーム店の存在を、より多くの人に知ってもらうこと。もしイベントに参加できなくても、ぜひ近所の小さなアイス店を訪れて、新しいおいしさを発見してみてください。

